Fujifilm X Labo

Fujifilm Xシリーズの研究を気まぐれに行う。

スーパー解像度!?Adobe「僕がX-Transを一番うまく使えるンだが、富士フイルムそれでいいのか?」

The sunlight coming into the abandoned school.

X-T3, XF14mmF2.8 R, 1/75 sec at f/9, ISO 160 (Adobe Super Resolution)

Adobe社がデジタル写真向けの新機能「スーパー解像度」をシレッとリリースした。この機能はRAW現像時にAIでピクセル補完を行い、画素数を4倍にするというものだ。今のところCamera Raw専用だが、将来的にはLightroomで直接使えるようになるらしい。少しだけ触ってみたが、某社のなんちゃってデジタル超解像処理と違って、おそるべき効果があるようだ。

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左:Adobe スーパー解像度 右:X-E2撮って出しJPEG (画質求めて高額機材を買うのがアホらしくなるほどの差だ)

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左:Adobe スーパー解像度 右:Adobe 標準 (ボディはX-T2。良いレンズを使えばより効果は高いようだ)

2019年にリリースされたAdobeディテールの強化では、X-Transのデモザイキングの質を上げることでX-TransのRAWデータを最大限に活かすことができるようになった。今回リリースされたスーパー解像度ではそこからさらに進化し、AIによる予測を用いたピクセル補完を行い、撮影データには存在しないデータを生み出し、とてつもなくデキの良いCGを作り出しているようだ。

ハッキリ言って、X-Trans第一世代でもRAWさえ残っていれば、スーパー解像度により、X-Trans第四世代の撮って出しJPEGを超えるスーパー画質を手に入れることができるお気に入りの写真のRAWは捨てちゃダメなのである。

今後、AIを用いた技術が進歩すると、格安キットズームを使っても周辺までばっちり解像したり、1インチやスマホで撮った写真でもフルサイズに最高のレンズをつけたのと同等以上のなめらかなで美しいボケを生み出すことができるようになるだろう。

今でも言えることだが、

「高額機材を買う前に、まずソフトウェアに少額を投資しよう」

今後この流れはどんどん加速していくと思われる。これからデジタル一眼で写真を始める人は、エントリーカメラを購入し、格安単焦点1〜2本を手に入れたらカメラ機材に使う金はそこで一旦ストップだ。まずは、LightroomなりCapture Oneなりを手に入れることをオススメする。それが使いこなせるようになった時点でうん百万円の機材を所有しながら撮って出しJPEGを使っている人よりも、ずっと良い写真を生み出す環境が整うことになるから。高額機材はその後適当に買えばいい。

すさまじい技術革新を続けるAdobeと比較してしまうと、似たりよったりのボディやレンズを乱発するだけのカメラメーカの将来には暗雲が立ち込めているようにしか見えない。富士フイルムさんには今後もXシリーズを末永く続けてもらいたい。だからこそ、ポエムと信者頼みの裸の王様になって欲しくない。ポエム開発やインフルエンサーマーケティングに使うリソースを、もっとソフトウェアにつぎ込んでくれることを切に願うばかりだ。

 

まずはその足がかりとして、スマホアプリの使い勝手を改善していただけると嬉しい。

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