Fujifilm X Labo

Fujifilm Xシリーズの研究を気まぐれに行う。

富士フイルムのX-Trans CMOSの画質はフルサイズに匹敵するのか?

前略、富士フイルムさん曰く、

 

センサーサイズによらず、小型・軽量システムながら、色・階調・立体感豊かな表現を持つ高画質写真のために、独自にイメージセンサー「X-Trans CMOS」を富士フイルムは開発。独自のカラーフィルター配列により、光学ローパスフィルターなしでモアレや偽色を抑制し、35mmフルサイズに匹敵する高解像力を実現。高速処理・演算能力を誇る画像処理エンジン「X-Processor」とともに高パフォーマンスを引き出します。

 

とのことで、富士フイルムさんがX-Pro1発表でぶちまけたX-Trans CMOSはフルサイズに匹敵するというクレイジーな姿勢はなんと8〜9年経った今でも崩れていない。あまつさえ、いまだにX-Trans CMOSはモアレや擬色が少なく、フルサイズに匹敵する高解像力を実現していると主張し続けている。果たして、彼らは正気なのかホラ吹きなのか?この疑惑を検証する。検証するというか、画質に関してはかなり主観に左右されるため、画像を見てそれぞれが判断していただきたい。以下にDpreviewの公開RAWを用いたフルサイズ現行機とX-E3を含む比較画像を用意した。この中のどれが高解像で擬色が少ないだろうか?

 

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クリックで拡大可能。

信仰心を捨て純粋に擬色の少なさと解像力が良いものを選ぶとしたら、多くの人は#6(人によっては#2?)を選んだのではないかと思う。そして最も解像力が低いのは1であり、最も擬色が多いのは#5(or #4)だろう。

 

 答えはこちらをクリック。

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この比較では、X-Trans CMOSは本当に同画素フルサイズに匹敵するポテンシャルを持ち合わせている可能性が濃厚となった。クレイジーなどと言って申し訳ございませんでした。富士フイルムさんはホラ吹きなどではなかったのだ。。。(※X-Pro1リリース当時は実の伴わない理論上の話を適当にぶちまけていたが、サードパーティが開発した新しいアルゴリズムにより、虚が真になってしまったという見方もある。また、この比較はあくまで擬色や解像力の話に限り、ダイナミックレンジやノイズ耐性は言うまでもなく同世代フルサイズの方が上だ。)

 

最後に残った問題は、#1と#6の画質の格差である。擬色が少なく高解像であるはずのX-Trans CMOSのデータだが、富士フイルムが誇るフジカラーの撮って出しJPEGでは解像力がクソ、かつ擬色も普通に発生しまくることがまたまた再現されてしまったのだ。この結果を見る限り、Xマウントのを使うのであればRAW現像は避けて通れないと言って差し支えないだろう。優れた単焦点レンズが揃っているXマウントだが、解像力を求めてお高い機材を買う金があったらまずはRAW現像ソフトを買ったほうがずっと良い結果を残せるのである。(本当にこれで良いのか、、フジカラー、、)